本稿では,日本教育心理学会における教授・学習・認知領域の研究を概観した。その際,主な対象としたのは,2021年から2022年に『教育心理学研究』に掲載された論文および,2022年8月―9月にオンラインで開催された日本教育心理学会第64回総会の研究発表である。本稿の前半では,言語とコミュニケーションの観点で上記の研究を分類し,その動向を紹介した。後半では,同様の観点から,最近数年の『教育心理学研究』と約10年前の『教育心理学研究』の論文数や内容の比較を行った。その際,他誌における類似研究の動向もふまえ,最近の教授・学習・認知研究における言語やコミュニケーションの研究,および研究ツールとしての言語について論じた。