2025 年 64 巻 p. 179-197
近年,日本の学校教育においては,不登校の急増が大きな課題となっている。文部科学省(2024)によれば,令和5年度間に不登校であった小中学生および高校生は,過去最多の状況である。そこで,本稿では,不登校の背景や支援方法に関する近年の研究動向を理解することにより,不登校という課題が示す子どもの心のありようや,不登校という課題に支援者が向き合うべき姿勢を検討することとした。まず,不登校の背景としては,子ども自身の情緒的課題や生活習慣,発達特性の存在が検討されていた。また,学校内の対人関係や学校環境,家庭内の保護者やきょうだいといった観点からも検討されていた。一方,不登校に対する支援としては,校内支援体制,教師,スクールカウンセラー,校内教育支援センター,体験活動,校外機関,オンライン,予防的支援の観点から検討されていた。以上を踏まえて,不登校研究の成果に基づいて不登校支援を行い,その不登校支援の成果に基づいて新たな不登校研究を実施していくというような,研究と支援の循環化による現状の改善について討論を行った。