1974 年 23 巻 12 号 p. 834-838,844-84
習慣性アンギーナ患者35例につきその血中抗 SK・SD 抗体を検討し, 以下の経結果を得た.1. 間接赤血球凝集反応 (BDB 法) により2^4-2^<15> の titer を示し, 抗体活性は7S分画に存在すると思われた.2. gel diffusion test で35例中8例 (22.2%) に沈降線の出現をみた.沈降線の数は1-4本であった.3. この沈降性抗体は間接赤血球凝集反応で detect される抗体価とよく相関していたが, Rantz and Randall 法で測定した ASLO 値とは有意の相関は有していないようであった.4. gel diffusion の結果に加え, SK・SD の immunoelectrophoretic analysis で SK・SD には習慣性アンギーナ患者に対して少なくとも4種の抗原性が認められることが判明した.