アレルギー
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気管支喘息における気道上皮の線毛運動におよぼすProstaglandinsの影響に関する研究 : 第2報 In Vivoにおける実験
山田 邦子
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1975 年 24 巻 12 号 p. 815-819,834

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抄録

実験的マイコ喘息モルモットおよび無感作モルモットに, プロスタグランディン(PG)E^1, F^<2α>, ヒスタミン, アセチルコリンおよび対応抗原をネブライザーで吸入せしめ, その気道上皮線毛細胞を, 位相差顕微鏡下で観察し, 線毛運動数を測定することにより, これら物質の線毛細胞の機能に対する作用を検討した.その結果, 次の成績が得られた.1)PGE^1, PGE^<2α>, の吸入は, 線毛運動には直接影響をおよぼさないものと思われた.2)PGF^1の吸入は, 感作動物の線毛運動が対応抗原により機能低下することを阻止あるいは予防すると思われた.3)ヒスタミン喘息動物, アセチルコリン喘息動物におけるPGE^1PGF^<2α>の吸入は, その線毛運動に全く影響をおよぼさなかった.4)PGE^1の吸入は気道内に分泌物を増加させ, それは好酸球増加を伴っていた.

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© 1975 日本アレルギー学会
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