アレルギー
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気管支喘息患者の白血球中ATPase活性について
無江 季次伊勢 忠男高橋 誠柴原 茂樹小野 康夫滝島 任
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1976 年 25 巻 7 号 p. 568-576,601

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抄録

研究目的, 方法, 成績:気管支喘息患者白血球のcyclic AMP-ATP代謝の研究の一環として, adenyl cyclase, Phosphodiesterase活性の測定にひきつづき, ATPaseをHaddenらの方法により測定した.喘息患者の白血球Mg^<++>, およびCa^<++>依存性ATPaseは平均値で比較すると健康者にくらべて有意に増加していた.喘息患者白血球ATPaseは発作時にも特に変化せず, 気管支拡張剤, ステロイド剤やキサンチン製剤の使用によっても有意の差はみられなかった.白血球蛋白1mgあたりのMg^<++>, およびCa^<++>依存性ATPaseとその白血球のリンパ球, 好中球, 好酸球百分比との間には有意の相関はみられなかった.喘息患者の同一白血球のATPaseとNa賦活adencyl cyclaseとの間にも明らかな関係はみられなかった.

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© 1976 日本アレルギー学会
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