アレルギー
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ラット肥満細胞からのヒスタミン遊離のCepharanthineによる抑制作用
杉山 勝三佐々木 順造内海 耕慥宮原 正信
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1976 年 25 巻 9 号 p. 685-690,693

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抄録
「タマサキツヅラフジ」のbiscoclaurin alkaloidであるcepharanthineのラット分離肥満細胞からのヒスタミン遊離の抑制およびその作用機序について検討し以下の成績をえた.1)cepharanthineは, 感作肥満細胞から抗原によるヒスタミン遊離ならびに抗肥満細胞血清および補体の作用によるヒスタミン遊離をそれぞれ抑制した.2)同様な抑制効果は, 蛇毒, コンカナバリンA, compound 48/80およびシノメニンによるヒスタミン遊離の場合に認められたが, Triton X-100やデシルアミンによるヒスタミン遊離は抑制されなかった.3)cepharanthineはラット単核球およびEhrlich腹水ガン細胞のcap形成を阻害した.4)リポソームおよびEhrlichガン細胞の膜流動性はcepharanthineによって低下するのがスピンラベル法によって認められた.以上の結果から, cepharanthineは細胞膜の脂質層に作用し, 膜の流動性を低下させることによって膜安定化剤として働き, ヒスタミン遊離を抑制するものと考えられる.
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© 1976 日本アレルギー学会
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