1978 年 27 巻 10 号 p. 806-809,820
アスピリン, スルピリンに薬剤過敏(喘息発作誘発)の既住を有する48才の気管支喘息女性患者にハイドロコーチゾン・サクシネート塩200mgを経静脈的に投与したところ, 数分後に胸内苦悶, チアノーゼ, 血圧下降とアナフィラキシー様反応を呈した。患者血清をもちいた検索でハイドロコーチゾンでPK反応が陽性を示した。溶解液中のパラペンに対しては, 溶解液のみの静脈注射で何らの反応も示さなかった。以上のことから, 本反応はハイドロコーチゾン・サクシネート塩によるアナフィラキシー様反応であったと考えた。