アレルギー
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白血球抽出物中にみられたLeukocyte Random Locomotion Inhibition Activity : Transfer Factorとの関連性について
大野 友彦川端 良樹玉置 信彦乾 治郎坂辻 喜久一中峯 寛和斎藤 晃治
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1979 年 28 巻 10 号 p. 723-731

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抄録

健康人末梢白血球抽出物からultrafiltrationおよびSephadex G-10 colum chromatographyによりultrafiltrated leukocyte extractの分画をえ, それらについてmodified Boyden chamber法を用いて, leukocyte random locomotion assa をおこない, 次のような結果をえた.主としてoptical density第2分画(OD-2)にleukocyte random locomotionの抑制活性を認めた.ultrafiltrated mononuclea cell extractに比較してultrafiltrated PMN extractのOD-2 peakは低く, しかも同分画での抑制効果は軽度であったため, この抑制活性は主として単核細胞または血小板に由来するものと考えられる.同抑制活性は, ヒト多核球と単核球, およびモルモット多核球に対して有効であり, 単核球およびlymphokineを介することなく直接遊走細胞に作用すると考えられる.なおその作用機序は不明である.

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© 1979 日本アレルギー学会
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