アレルギー
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Exercise Induced Asthma(EIA)の気道閉塞部位の検討
堀江 孝至赤柴 恒人榎本 哲山口 道也長尾 光修岡安 大仁
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1979 年 28 巻 7 号 p. 578-585

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抄録

(目的)EIA患者の運動前・後の気道閉塞部位を検討することを目的とした.(方法)EIA患者4例, 健常者4例を対象にbicycle ergometerで運動負荷し, その前・後に各種肺機能検査, airとHeO_2でFV曲線を記録した.(成績)健常者は負荷前・後の肺機能検査に差がなかつた.EIA例では負荷後PF, V_<50>, V_<25>, MMFが減少しRawが増加した.〓V_<50>(V_<50HeO2>/V_<50air>)は負荷前は善例120%以上で中枢気道閉塞を示し, 負荷後に3例で著減し末梢気道閉塞を示した.しかしこの3例では, 負荷前にV_<25>, MMFが低下し, V_<isov>も増加し, 末梢気道閉塞の存在が示唆された.従来EIAの気道閉塞は〓V_<50>にもとづき中枢気道に優位で寛解期, 発作時で閉塞部位は変わりないといわれている.しかし末梢気道に閉塞を示す症例も多くV_<25>, MMF, V_<isov>などもあわせて検討することが必要と思われる.

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© 1979 日本アレルギー学会
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