アレルギー
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SLE患者末梢血リンパ球のin vitro lectin 反応性とその血清中抗Bリンパ球抗体の存在について
大久保 充人保科 博登加藤 みき子鎌田 貢寿岡田 純柏崎 禎夫柏木 登
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1980 年 29 巻 4 号 p. 171-178

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抄録

未治療SLE患者22名について, (1)末梢血リンパ球(PBL)のin vitro lectin(PHA, Con AおよびPWM)反応性, (2)患者血清中におけるlectin反応阻害因子および抗リンパ球抗体の有無を検討した.lectin反応性は上記3種類のいずれのmitogenに対しても低下を認め, 特にPWM反応低下はプレドニン治療開始後臨床的に非活動期に至っても接続した.また, 活動期ループス血清中には上記3種類のmitogenの全てに対する正常人PBLのlectin反応性を低下させる阻害因子が認められ, 中でもPWM反応阻害が最も顕著であった.この阻害因子陽性血清の55.6%に冷式抗Bリンパ球抗体が検出された.SLE患者で観察されたPWMに対する反応低下は, この抗体の作用と関連する可能性が示唆された.

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© 1980 日本アレルギー学会
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