アレルギー
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単球のT細胞芽球化補助能の基礎的検討と癌患者への応用
日野田 裕治嵐 方之守谷 保夫高田 茂谷内 昭
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1980 年 29 巻 5 号 p. 211-216

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抄録

単球のT細胞芽球化反応に及ぼす影響について基礎的検討を加え, さらに単球の機能解析法として胃癌患者に応用を試み, 以下の結果を得た.1)PHA, Con A, およびPPDによるT細胞芽球化反応はすべて単球依存性であり, その依存度は ^3H-TdRとりこみの増加率で比較するとPHA<PPD<Con Aの順であった.2)PHA濃度をsuboptimal dose(3μg/ml)にすることにより, PHA反応の単球依存性はより明瞭に表現された.3)PHAによるT細胞芽球化反応において, T細胞・単球化が10:1では同種反応の影響は認められなかった.4)胃癌患者において, suboptimal doseのPHAによるT細胞芽球化反応に対する単球の補助能をco-culture実験で検討し, 胃癌患者単球補助能の低下を示唆する成績を得た.

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© 1980 日本アレルギー学会
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