アレルギー
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気管支喘息に対するSustained-Release Theophylline(Theo-Dur)の臨床効果と血中テオフィリン濃度について
正木 拓朗関根 宏子永倉 俊和飯倉 洋治富田 有祐浅野 知行梶田 俊行瀬尾 究
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1981 年 30 巻 4 号 p. 190-196

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抄録

sustained-release theophyllineであるTheo-Durを, 59名の小児気管支喘息患者に6mg/kgを1回量として1日2回で1週間投与した.血中テオフィリン濃度は, 1週間後最低5μg/ml, 最高17μg/mlを示し, この血中濃度において, 重症児で80%, 中等症で84%, 軽症で90%の症状の改善がえられ, 肺機能(FVC, FEV_<1.0>, PFR)も投与前とくらべて有意に改善した.小児についてテオフィリン血中濃度は15μg/ml以下に目標をおくのが安全で, もしこれ以上の濃度にsteady stateを設定する場合は, 血中濃度のモニターが不可欠である.Theo-Durは喘息発作の予防的投薬(RTC)にあたつて, 1日2回の投与, 1回量6mg/kgで24時間5μg/ml以上テオフィリン血中濃度が保たれ、良い臨床効果が得られた.

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© 1981 日本アレルギー学会
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