アレルギー
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Phadezym RASTによる特異IgE抗体の測定 : 第1報 Phadezym RASTの測定方法に関する検討
安枝 浩油井 泰雄信太 隆夫
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1982 年 31 巻 10 号 p. 1013-1021

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抄録

enzyme immunoassay(EIA)による特異IgE抗体測定キット, Phadezym RASTの測定方法に関して基礎的な検討を加えた.操作条件に関しては, キットに指示された条件で正確な測定を行うことができ, リファレンス血清による標準曲線を用いて, 0.35PRU/mlから17.5 PRU/mlの範囲の血中IgE抗体の定量が可能であった.しかし, 第1インキュベーション時間は常に一定にしなければ, 測定値に影響をおよぼす可能性が示された.精度に関しては, 測定値の実験内変動, 実験間変動, および添加回収試験の結果も実用上問題はなかった.以上の結果から, Phadezym RASTはin vitroにおける特異IgE抗体の測定法として高い有用性があり, その臨床的利用価値は大きいものと思われる.

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© 1982 日本アレルギー学会
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