アレルギー
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気管支喘息児における血清中カンジダ特異IgE抗体, 特異IgG抗体の測定
肥田 康俊宇理須 厚雄山田 政功鳥居 新平近藤 久宮田 隆夫近藤 譲
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1983 年 32 巻 10 号 p. 1019-1028

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抄録

気管支喘息児における Candida albicans (以下カンジダと略す)に対する特異IgE抗体, 特異IgG抗体測定の意義を検討する目的で, カンジダ菌体を固相としたRAST法, ELISA法を用いて, 喘息児、非喘息児, 膣カンジダ症の患者(成人女性)の血清中のカンジダ特異IgE, IgG抗体の測定を試みた.非喘息児の年令別の抗体変動は, 特異IgG抗体では, 臍帯血と乳児期後半以後にピークのある2相性変化を示したが, 特異IgE抗体では喘息群に比べ低値で, 大きな変動もみられなかった.喘息群は, 非喘息群, 膣カンジダ症候例に比べ, 特異IgE抗体値, IgG抗体値ともに平均値で有意に高値を示し, さらに特異IgE抗体値については, 即時型皮内反応との間に有意の相関がみられた.

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© 1983 日本アレルギー学会
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