1983 年 32 巻 3 号 p. 138-148
大気汚染の少ないと考えられている伊豆大島において, 小児気管支喘息を中心に, アレルギー疾患の有症率, 家族のアレルギー歴, 血清IgE値, IgE-RAST(卵白, 牛乳, ダニ, ハウスダスト)肺機能を検索した.その結果, 喘息の有症率は124名(6.8%), 積極的治療が必要な児69名(3.8%)であった.血清IgE値は比較的高値を示した者が多く, RAST-scoreとの関係では, 卵白, ダニ共に陽性者にIgE値が著明に高かった.二親等以内家族アレルギー保有率は75.1%で, 特に喘息児と喘息歴のある家族との相関が高かった.