アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
小児カンジダ喘息に対する臨床的検討
近藤 久鶴田 光敏早川 洋一中原 務津田 こずえ宮田 隆夫矢崎 雄彦肥田 康俊宇理須 厚雄鳥居 新平近藤 譲
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 33 巻 7 号 p. 381-388

詳細
抄録

カンジダ皮内反応陽性の喘息児を対象として, 吸入誘発試験を行い, カンジダ菌体に対する特異IgE抗体, 特異IgG抗体及び気道過敏性の関与について検討し, 以下の結果を得た.1)皮内反応陽性の喘息児73名中25名(34%)が吸入誘発試験陽性で, そのうちIARが12名(48%), DARが10名(40%), LARが3名(12%)であった.2)IAR陽性群は吸入誘発試験陰性群に比し, 有意にカンジダ菌体に対する特異IgE抗体は高値を示し, DAR陽性群においても特異IgE抗体が高値を示すものが認められた.3)カンジダ菌体に対する特異IgG抗体は吸入誘発試験陽性群と陰性群の間に有意な差は認められなかった.4)DAR陽性群はIAR陽性群に比して有意にアセチルコリン, ヒスタミンに対する気道過敏性は亢進していた.

著者関連情報
© 1984 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top