カンジダ皮内反応陽性の喘息児を対象として, 吸入誘発試験を行い, カンジダ菌体に対する特異IgE抗体, 特異IgG抗体及び気道過敏性の関与について検討し, 以下の結果を得た.1)皮内反応陽性の喘息児73名中25名(34%)が吸入誘発試験陽性で, そのうちIARが12名(48%), DARが10名(40%), LARが3名(12%)であった.2)IAR陽性群は吸入誘発試験陰性群に比し, 有意にカンジダ菌体に対する特異IgE抗体は高値を示し, DAR陽性群においても特異IgE抗体が高値を示すものが認められた.3)カンジダ菌体に対する特異IgG抗体は吸入誘発試験陽性群と陰性群の間に有意な差は認められなかった.4)DAR陽性群はIAR陽性群に比して有意にアセチルコリン, ヒスタミンに対する気道過敏性は亢進していた.