アレルギー
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スギ花粉症診断におけるPolystyrene Beadを用いたEnzyme Immunoassayの応用について
松井 茂中沢 次夫稲沢 正士梅枝 愛郎小林 節雄巨智部 直久佐藤 久美子
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1985 年 34 巻 1 号 p. 6-14

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抄録

担体としてpolystyrene beadを, 酵素系としてβ-D-ガラクトシダーゼを用いるEIAにて抗スギ花粉IgE抗体を検出し, 更にスギ花粉の抗原分析への適用を試みた.1)polystyrene beadにはスギ花粉抗原が良く結合する.この際の抗原量は, 50μg protein/ml以上が必要である.2)本法による特異的IgE抗体測定において同時再現性の存在が確認された.3)抗スギ花粉IgE抗体検出においてbeadを用いるEIAとpaper discを用いるRASTとの成績は良く相関した.4)本法は, 抗原競合阻止試験により, 抗原分析の際の抗原活性の測定にも非常に有用である.これらの結果から, polystyrene beadを用いるEIAは, アレルギー疾患の臨床応用ならびに基礎研究に有用性が高いと考えられる.

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© 1985 日本アレルギー学会
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