HBe抗原陽性慢性肝炎患者の末梢血単核細胞をHBs抗原あるいは精製ツベルクリン蛋白(PPD)で刺激し, ^3H-サイミジンの酸不溶性分画へのとりこみでリンパ球幼若化反応を検討した.その結果, フラボノイド化合物であるシアニダノールを抗原をともに加えるとリンパ球幼若化反応が増幅した.この増幅作用は, シアニダノールがマクロファージを活性化し, さらにこの薬剤がマクロファージのインターリュウキン-1産生を誘導するためと考えられた.以上の結果より, シアニダノールはimmunopotentiatorとして免疫系に作用することが示唆された.