アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
アカムシユスリカ, オオユスリカ, セスジユスリカおよびコナヒョウヒダニ間の交差抗原性について
池上 伯郎山田 ゆかり臼井 美津子安藤 駿作松岡 裕之土居 弘幸石井 明松橋 直
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 36 巻 9 号 p. 855-864

詳細
抄録

アカムシユスリカ(Ta), オオユスリカ(Cp), セスジユスリカ(Cy)およびコナヒョウヒダニ(Df)に対するウサギ, マウスの抗血清の交差反応性をELISAで検討した.固相に抗原を固定し, 抗体IgG画分を反応させた場合, いずれの抗体も交差反応を示した.マウス抗Taモノクローナル抗体416-23-7もCp, Cyと交差反応を示した.しかし, 抗Ta IgG画分を固相に固定し, Ta, Cp, Cy, Dfを反応させ固相抗体に捕捉された抗原に対してはHRPO抗TaはTaとのみ特異的に反応した.同様な成績が抗Dfの固相にHRPO標識抗Dfを用いる系, および416-23-7の固相にHRPO-416-23-7を用いる系でも観察された.この実験に用いた抗Ta, 抗Dfの交差反応に関与するエピトープは抗原分子上にくり返しの表現はとっていないと推測される.

著者関連情報
© 1987 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top