アレルギー
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気管支喘息患児における徐放性テオフィリン製剤E-0686顆粒(テオロング顆粒)ならびにテオドール錠の血中テオフィリン濃度の日内変動についての比較検討
岸田 勝奥間 稔赤澤 晃小幡 俊彦小田嶋 安平秋本 憲一植草 忠飯倉 洋治永倉 俊和福嶋 建三
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1988 年 37 巻 4 号 p. 218-225

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抄録

テオフィリン徐放製剤であるE-0686顆粒ならびにテオドール錠を用いて, 1日2回投与中のテオフィリン血中濃度の日内変動をクロスオーバー法で比較検討した.両薬剤とも投与直前, 投与2時間, 4時間では昼間の濃度が, 10時間, 12時間後では夜間の濃度が, 有意に高値であった.T_<max>は両剤とも昼間に比べ夜間に延長し.AUCならびにC_<max>についてはテオドール錠で夜間に有意に低下したが, E-0686顆粒では日内変動がみられなかった.昼夜24時間のAUCの比較では, テオドール錠が, E-0686顆粒よりも有意に低値で, E-0686顆粒の平均83.4%であった.以上の結果から日内変動を受けやすい幼小児においてはE-0686顆粒の方がバイオアベイラビリティが良く, 夜間にも十分な血中濃度が得られると考えられる.

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© 1988 日本アレルギー学会
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