アレルギー
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Substance Pによる迷走神経末端からのAcetylcholine放出促進
相沢 久道宮崎 直樹友岡 真樹重松 信昭江島 剛
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1988 年 37 巻 6 号 p. 387-390

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抄録

substance P (SP)の迷走神経に対する作用についてモルモット気管筋を用いて検討した.気管筋収縮を起こさない7×10^<-10>, 7×10<-9>Mの濃度においてSPは電気刺激による気管筋収縮を増強させたが, acetylcholine (ACh)による収縮には変化を与えなかった.次に内因性のSPの役割を評価するため, capsaicinを用いて検討した.気管筋の収縮を引き起こさないcapsaicin 10<-7>Mは, 電気刺激による気管筋収縮反応を増強させた.capsaicin 10<-6>M以上になると気管筋は用量依存性に気管筋を収縮させた.これらの結果はSPには迷走神経末端からのACh放出を促進する作用があることを示し, 更に内因性のSPも同様の作用を有している可能性を強く示唆するものである.

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© 1988 日本アレルギー学会
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