1991 年 40 巻 4 号 p. 423-427
スギ花粉から抽出した粗抗原からスギ花粉症の主アレルゲンと考えられる精製スギ花粉抗原までの各段階の抗原を使用して, 抗原特異約 IgG 抗体価をラジオイムノアッセイによって測定した. 抗原を精製するにつれて IgG 抗体価の分布が2峰性になることが確認された. HLA との相関を検定したところ, IgG 低応答性と HLA-DQw3との正の相関が認められた. in vitro IgG 抗体産生実験の結果 IgG 低応答者においても CD8^+T 細胞分画を除くと IgG 高応答者レベルの抗体産生を認めることから, IgG クラスの免疫応答にもサプレッサ-T 細胞の関与が示唆された.