アレルギー
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成人気管支喘息における減感作療法の治療効果におよぼすProspective Factorの数量化理論II類による検討
宗田 良岡田 千春高橋 清片木 幸恵木村 五郎金広 有彦Syouichi Okamoto多田 慎也木村 郁郎
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1993 年 42 巻 12 号 p. 1771-1775

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抄録

気管支喘息における減感作療法の治療効果を, 治療開始前の臨床成績を用いて予測した. 減感作療法を施した111例で, 治療開始前の重症度, 皮内反応閾値, 1秒率, 減感作療法開始年齢, 発症年齢, 罹患年数, 血清IgE値, 末梢血好酸球数, 家族歴, アレルギー性疾患合併症の有無, 発作の季節性の有無, 性別, 維持量を検討項目とし, 有効群, 無効群での判別得点を数量化理論II類により求めたところ, 約90%の確率で予測できることが判明した. 判別に重要な因子は皮内反応閾値, 1秒率の順であり, 従来の報告とは一部異なり, 40歳以上の症例や, 多重抗原を有する患者でも, 1秒率が良く, 皮内反応閾値が低い患者では積極的に実施すべき治療法と考えられた.

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© 1993 日本アレルギー学会
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