1993 年 42 巻 6 号 p. 766-772
混合性組合組織病 (MCTD) 患者の末梢血樹状細胞 (DC) の形態及び機能について正常人と比較検討した。両群とも樹状突起を有し, HLA-DR抗原の発見及びC3biレセプターが認められた。DCを補助細胞あるいは刺激細胞として自己T細胞concanavalin A応答あるいは自己リンパ球混合培養反応を観察すると, MCTD, 患者では正常人に比較し有意に低下が認められた。正常人とMCTD, 患者との組み替え実験により, MCTD, 患者のDCに刺激細胞・補助細胞機能の低下が認められた。MCTDでは多彩な免疫異常が知られ, その1つとしてDCの機能異常も, 臨床症状の発現に深い関わりをもつに違いない。