2004 年 53 巻 10 号 p. 1088-1090
p-アセタミドフェノールとヒドロキシルアミン体を併用したスギ花粉抗原Cry j 1の測定系を開発した. 本測定系による最低検出感度は3.5pg/mlであり一個以下の花粉数でもCry j 1の検出が可能であった. 測定系の高感度化により患者の発症前に飛散している微量のCry j 1の検出ならびに情報発信が可能となった. サンドイッチELISA法による空中Cry j 1測定ではスギ花粉飛散開始日前の超微量濃度のCry j 1を捉えることができなかった. 榎本らが開発した高感度Cry j 1測定法においても大気中のCry j 1はスギ花粉数にして13個以上ないと測定できなかった.