抄録
【背景】喘息患者に高率に鼻アレルギーを合併することは多く報告されている.【目的】我々は鼻アレルギーを合併する小児喘息の実態を明らかにするため6施設共同調査を行った.【方法】0〜16歳の喘息児333名の保護者に鼻症状,鼻アレルギーと喘息の関連,家族歴などに関するアンケート調査を行った.【結果】何らかの鼻疾患があると回答した155名46.5%のうち副鼻腔炎は20名,季節性鼻アレルギーは46名,通年性鼻アレルギーは119名35.7%であった.通年性鼻アレルギー合併児では鼻疾患のない児に比べ通年性鼻アレルギーの家族歴を持つもの,アトピー型間歇型喘息,冷気吸入が増悪因子となるものが多く,喘息と鼻症状は38.7%で同時に悪化していた.症状出現年齢の中央値は喘息2歳,鼻症状4歳で,43.9%で鼻症状が喘息に先行または同時に出現していた.【結語】特に通年性鼻アレルギーの家族歴をもつアトピー型喘息児では鼻アレルギーの合併や冷気吸入での喘息悪化に注意が必要であり,鼻症状に対して適切な診断と治療が行われるべきである.