アレルギー
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Hairy Cell Leukemia治療中に生じた多剤感作性薬疹例
穀内 晶子小豆澤 宏明室田 浩之大畑 千佳片山 一朗村田 信介田所 誠司
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2006 年 55 巻 6 号 p. 662-666

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抄録

症例は33歳,男性.hairy cell leukemiaに対してクラドリビン7日間投与終了後3日後より,全身に紅皮症型薬疹が出現.併用されていた数種類の薬剤をすべて中止したところ皮疹は消失した.パッチテストにて,クリンダマイシン陽性,内服テストで,ST合剤,アロプリノール,フルコナゾールにて同様の紅斑型皮疹が誘発され,多剤感作性薬疹と診断した.クラドリビンは,遷延性のCD4陽性リンパ球減少をきたすことが知られており,本症例の多剤感作性薬疹の発症に何らかの関与があったのではないかと考えた.

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© 2006 日本アレルギー学会
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