アレルギー
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スルメイカの塩辛摂取後に発症したアニサキスアレルギーの1例 : 精製及び組み換えアレルゲンを用いたアレルゲン解析を含めて
繁平 有希猪又 直子中河原 怜子大川 智子澤城 晴名中村 和子小林 征洋塩見 一雄池澤 善郎
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2010 年 59 巻 1 号 p. 55-60

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抄録

症例は75歳,男性.自分で釣ったスルメイカで作った塩辛や炒飯,焼酎を摂取し,入眠していた.摂取5時間後に〓痒のため覚醒したところ,全身の膨疹と舌の腫脹に気づき当院に緊急受診となる.血清総IgE値456IU/ml,特異的IgE測定(ImmunoCAP)はアニサキスがclass3,エビがclass1,イカと回虫はclass0であった.プリックテスト(SPT)ではイカやエビは陰性だが,アニサキス粗抗原液(10mg/ml)とダニで陽性であった.以上よりイカ摂取によって発症したアニサキスアレルギーと診断した.さらに,原因抗原同定のために精製および組み換えアレルゲン6種(Ani s1,3,4,5,6,8)を用いSPTを施行したところ,tropomyosinであるAni s3のみ陽性であり,原因抗原と推察した.アニサキスは多くの海産魚に寄生しているが,魚類だけでなくイカにも寄生しているため,イカ摂取後に生じた蕁麻疹ではアニサキスアレルギーの可能性も念頭におく必要がある.

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© 2010 日本アレルギー学会
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