アレルギー
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北海道上士幌町における成人喘息,アレルギー性鼻炎有病率の検討 : 2006年, 2011年の比較
清水 薫子今野 哲木村 孔一荻 喬博谷口 菜津子清水 健一伊佐田 朗服部 健史檜澤 伸之谷口 正実赤澤 晃西村 正治
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2014 年 63 巻 7 号 p. 928-937

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抄録

【目的】北海道上士幌町の成人喘息,アレルギー性鼻炎有病率の推移を把握する.【方法】2006年(3096名)と2011年(1472名)のEuropean Community Respiratory Health Survey日本語版による調査結果を比較検討した.【結果】回収率は, 2006年は95.8%, 2011年は98.1%.喘息期間有症率は, 2006年は男性12.9%,女性9.8%, 2011年は10.7%, 8.3%.過去に喘息と言われたことがあり,医師による診断がある群は, 2006年は男性5.7%,女性6.3%, 2011年は7.9%, 7.5%と増加.現喫煙群は, 2006年, 2011年それぞれ男性42.8%, 34.8%, 女性17.2%, 14,7%と減少.鼻アレルギーのある群は,男性が17.6%から23.2%, 女性が23.0%から25.4%と増加.【結論,考察】医師の診断がある喘息,アレルギー性鼻炎は増加した.一方で喘息期間有症率は減少し,適切な加療による変化と予想された.

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© 2014 日本アレルギー学会
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