アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
ジェルカプセル感冒薬内服で発症した,ゼラチンによるアナフィラキシーショックの1例
田中 理子猪又 直子松浦 みどり石田 修一鈴木 亜希蘇原 瑞恵相原 道子
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 63 巻 9 号 p. 1258-1264

詳細
抄録

20歳女性.感冒のためジェルカプセルの市販感冒薬を内服開始後5日目に,ヨーグルト摂取後に同薬を内服し,その5分後より頸部に熱感や〓痒を自覚した.次第に全身の潮紅,腹痛,呼吸苦が出現し意識を消失したため,前医に救急搬送された.アナフィラキシーショックの疑いで当科に紹介受診となった.血液検査でImmunoCAP^[○!R]ではゼラチンがclass 4,牛乳は陰性であった.プリックテストでは牛乳は陰性で感冒薬が陽性となった.感冒薬の全成分のプリックテストではゼラチンのみ陽性であり,感冒薬のカプセル成分であるゼラチンによるアナフィラキシーと診断した.ゼラチンアレルギーは,日本では1994年〜2000年頃,乳児期のゼラチン含有DPTワクチン接種によりゼラチンに感作された症例が多く報告されたが,自験例はゼラチン含有DPTワクチン接種後もゼラチン食品摂取での誘発はなく,感冒薬内服による感作が疑われた.ワクチンのゼラチンフリー化が進みアレルギーの報告は著減しているが,薬剤への添加により発症の可能性があるため注意が必要である.

著者関連情報
© 2014 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top