本研究では,保育者,小学校教師を対象に,小学校就学までに育成が求められる資質・能力の詳細について質的調査を行い,その結果について整理・カテゴリ化し,共通点や相違点を明らかにすることを目的としていた。保育者4名,小学校教師5名に対し半構造化面接を行い,すべての音声データを逐語録に起こした。KJ法を参考に,発言内容を分類,整理し,カテゴリ化した。その結果,幼小で「内面的成長力」「他者との関わり」「こども園/小学校生活」「目標に向かう姿勢」の共通する4カテゴリが生成された。一方で,資質・能力の詳細であるサブカテゴリは,こども園では個人の興味や関心,生活自立等,個を重視した内容であるのに対し,小学校ではセルフコントロールやコミュニケーション等,集団生活に適応することを重視した内容であるなど,差異があることが示唆された。これらを踏まえ,円滑な幼小連携の在り方についての議論がなされた。