2025 年 2024 巻 28 号 p. 1-11
観光消費は空間的自己相関モデルを用いて分析されることが多い。ところが、交通ネットワーク投資が行われると空間重み行列が変化することが考えられる。本研究では、交通ネットワーク投資の評価に用いられてきた周遊型観光消費モデルと空間的自己相関モデルの関係を明らかにし、交通ネットワーク投資による空間重み行列の変化を把握する方法を提案した。この方法を用いてリニア中央新幹線の名古屋開業による空間重み行列の変化を求め、外国人観光消費の空間的波及の変化、入国空港毎の観光消費の変化を分析した。分析の結果、東京都での観光消費は沿線地域の観光消費にあまり大きな影響を与えないのに対して、大阪府での観光消費は東京都の観光消費に大きな影響を与えるようになることが明らかにされる。