抄録
本研究は中学生の発想が豊かになる指導と評価を検証するものである。第1報である本論では文献調査による創造性の定義づけから発想を豊かにする理論を構築する。この理論を学校現場で実践するにあたって生じる課題を「生徒の自覚」「生徒の説明」「教師が行う評価」の3つの点で解決策を講じる。その解決策として導入した対話で発想を豊かにする教育デザインを考案し、学習・評価活動案を生成した。さらに学習・評価活動案に基づいて授業実践を試行した。加えて試行での生徒の様子や成果物、振り返りの記述といった生徒の反応から発想を豊かにする指導を考察し、その結果から教育デザインを修正した。第1報の結論を踏まえて第2報では評価の検討をする。第1、2報の研究成果をもって対話によって発想を豊かにする指導と評価とし、生徒の考えを広げて深める具体的な方法として提案とする。