東北理学療法学
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その他
皮膚筋炎治療中にステロイドミオパチーを呈した症例
―筋肉量の推移と移動能力及び身体活動時間との関係―
五十嵐 優子岩澤 里美古山 るり子須藤 恵理子
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2024 年 36 巻 p. 84-91

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抄録

【目的】皮膚筋炎治療中にステロイドミオパチーを呈した症例の,筋肉量の推移と移動能力及び身体活動時間との間に関連性があったため報告する。

【方法】筋力トレーニングを中心とした運動療法を実施した。経時的評価として,筋力,部位別筋肉量,身体活動時間を測定し,あわせて移動能力,機能的自立度評価表(Functional Independence Measure;以下,FIM)運動項目の変化を調べた。

【結果】筋力,FIM 運動項目は,入院から1ヵ月後に向上した。部位別筋肉量(kg) は,上肢入院時1.7→1ヵ月時1.96→退院時2.07,下肢入院時6.28→1ヵ月時6.35→退院時7.7であった。移動能力は,入院から2週間後に車椅子駆動が自立し,それから約1ヵ月後に歩行が自立した。身体活動時間は,退院時には立位が約 48分,歩行が約56分増加した。

【結語】筋肉量の変化は,移動能力及び身体活動時間の変化と関連する可能性が示唆された。

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