人類學雜誌
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足と靴型のアロメトリー
河内 まき子山崎 信寿
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1992 年 100 巻 1 号 p. 101-118

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抄録

足の大きさに伴うプロポーションの変化を明らかにし,靴型のサイズ展開における靴型各部の変化量が適正であるか否かを評価するために,日本人成人男子528名,女子500名の右足の測定データのアロメトリー分析および市販靴24種の靴型形状との比較を行なった。足長の変化に伴い,幅径,高径,周長項目は一般に劣成長を,長径項目は等成長を示すため,足長が大きいほど足は相対的に細身となる。また,足長が一定の場合,足囲の変化に伴って外果端高以外の高径項目および女子の足幅が等成長を示し,幅径と周長項目は劣成長を示す。踵部の幅はボール部の幅ほど急速に増加しないため,足囲が大きいほど足が相対的に前広がりになる。サイズ展開における靴型の変化は,大きさの変化に伴うこのような足の形状変化と一致しない部分が多い。さらに,足と靴との適合性を向上させるうえでの問題点を,足の寸法•形状の時代変化およびサイズ展開技術の観点から検討した。

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