Anthropological Science (Japanese Series)
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原著論文
沖縄県南城市サキタリ洞遺跡の発掘調査(2009~2011年)
―沖縄諸島における新たな更新世人類遺跡―
山崎 真治藤田 祐樹片桐 千亜紀國木田 大松浦 秀治諏訪 元大城 逸朗
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2012 年 120 巻 2 号 p. 121-134

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抄録

2009年度から2011年度にかけて沖縄県南城市サキタリ洞遺跡(調査区I)で発掘調査を実施し,縄文時代中期の遺物を含むフローストーン(FS層)の下に,第I層から第III層まで約2 mに及ぶ堆積が確認された。各層より得られた炭化物について放射性炭素年代測定を実施したところ,第I層上部では12445 ± 40BP,12475 ± 40BP,第II層では16370 ± 60BP,16910 ± 60BP,19260 ± 70BP,19340 ± 50BP,第III層では24410 ± 70BP,32650 ± 130BPの年代値が得られ,更新世末の堆積であることが判明した。また,第I層上部より,非現地性の海産貝や石器と考えられる石英片3点とともにヒト右上顎乳犬歯1点が出土した。

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© 2012 日本人類学会
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