Acta Arachnologica
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ハラクロコモリグモ Lycosa coelestis L. KOCH の子育てと幼体発育
宮下 和喜
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1997 年 46 巻 1 号 p. 33-37

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抄録

ハラクロコモリグモの雌成体を自然条件に近い室内で飼育して産卵と幼体保護の経過を調べた結果, 5-6月と7-8月の2回に受精卵を産み, その後一部のものは8-9月に不受精卵をもう一回産んだ. 第1回目の平均産卵数とそれの標準偏差は202.0±19.5, 第2回目のそれらは76.7±22.5であった. 雌が一生の間に産んだ平均総受精卵数とその標準偏差は, 278.7±35.3であった.
第1回目の産卵より7月19日に生じた2令の分散幼体を雌成体の場合と同様に室内で飼育した結果, 雄は6-8回, 雌は7-9回の脱皮を経て, 翌年の5-7月に成体となった.

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