熊本県に産するマシラグモ科の2新種を Leptoneta kinoshitai キノシタマシラグモ (新称) および Leptoneta chibusana チブサンマシラグモ (新称) と命名して記載した. 前者はクロイワマシラグモ Leptoneta yamauchii Nishikawa 1982 やバンドウマシラグモLeptoneta bandoi Nishikawa 1986 に類似するが, 雄の触肢の脛節突起の形状により区別される. 基準産地は五木村内谷洞である. ほかに大瀬洞 (球磨村), 樅木 (泉村) での記録がある. 後者はキノシタマシラグモに似るが, 雄の触肢の構造, とくに脛節の突起の構造が明らかに異なる. 基準産地はチブサン古墳 (山鹿市) である.