AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
Print ISSN : 0303-8106
ISSN-L : 0303-8106
総説
語音聴力検査
—最近の動向—
細井 裕司
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 52 巻 6 号 p. 563-570

詳細
抄録

語音聴力検査に関する研究の最近の動向を知る目的で, 最近10年間の内外の原著論文を分析検討した。検討対象は, 掲載誌, 研究目的, 研究対象, 研究方法, タイトルに含まれる用語などである。その結果, 研究の目的は補聴器や人工内耳の評価が最も多かった。次いで, 症例報告の中で語音聴力検査結果を示す場合のような単純記載が多く, 語音聴力検査結果を深く分析する研究は少なかった。大部分の研究が語音聴力検査をことばの聞き取り, 聞き分け能力を測定することによって社会生活における不自由度を推定するために行われており, 難聴の鑑別診断のために使用された研究は少なかった。この10年間の研究動向を30年前の語音聴力検査研究動向と比較すると, 難聴の鑑別に資する目的が大幅に薄れたことがわかる。社会の高齢化に伴い難聴者の増加が予想され, 語音聴取能力の評価法としての重要性はますます増していくと考えられる。

著者関連情報
© 2009 日本聴覚医学会
次の記事
feedback
Top