AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
Print ISSN : 0303-8106
ISSN-L : 0303-8106
原著
通常学級から聾学校へ転校した聴覚障害児についての検討
鶴岡 弘美石川 和代臼井 智子増田 佐和子
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 56 巻 6 号 p. 757-762

詳細
抄録

要旨: 当科で聴覚管理を行っている聴覚障害児のうち, 通常学校から聾学校へ転校した12名 (男児3名, 女児9名) について検討した。難聴の診断年齢は平均5歳4ヵ月と高く, 6名は就学後に発見されていた。何らかの発達障害や知的障害は6名, 境界例まで含めると10名に認められた。経過中9名で難聴の進行を認め, 6名は平均聴力レベルが70dB以上を超えた時期に転校していた。通常学校で何らかの支援を受けていたのは8名であった。転校の理由は10名が不登校, 学業不振, 不適応で, ほとんどが医療機関または県の児童相談センターの助言で転校に至っていた。転校後のアンケート調査からは, 聾学校で良好な学習環境や友人関係が得られていることが示唆された。今後は, 難聴の早期発見, 合併障害や聴力低下への対応とともに, 通常学校が難聴児の抱える問題に早期に気付き対応できるように啓発し, 支援体制を整えることが必要と考える。

著者関連情報
© 2013 日本聴覚医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top