AUDIOLOGY JAPAN
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原著
補聴援助システムに関する検討
―語音ききとりにおける客観評価と主観評価―
亀井 昌代佐藤 宏昭石鉢 みづほ米本 清小田島 葉子
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2016 年 59 巻 4 号 p. 238-245

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抄録

要旨: 目的) 室内で使用する種々の補聴援助システムを選択するため, 客観的評価と主観的評価の両面から評価し, よりよい聞き取りを実現するための条件を検討した。
方法) 実験は講義室内で補聴器 (2機種) を HATS (Head And Torso Simulator) に装着させ, 補聴援助システム (FM2 機種, 磁気ループ) を通した語音を録音し, それを音源として健聴者に聞かせて語音明瞭度検査と印象評価を行った。
結果) 補聴援助システムを使用しない条件と比較すると, 語音明瞭度は有意に高値を示し補聴器間での有意差はみられなかった。 さらに語音の印象評価も補聴器間の差がなくなる傾向がみられた。 雑音抑制内蔵の FM 補聴システムでは雑音下語音明瞭度が高値で生活文の印象評価結果を因子分析すると「迫力因子」の因子得点が高値であった。 磁気ループシステムでは雑音下語音明瞭度が FM 補聴システムとほぼ同等で語音の印象評価は「美的因子」, 「嗜好因子」での因子得点が高値であった。
考察) 本実験で使用した補聴援助システムは, 情報伝達量は確保されるが音質は異なることがわかった。

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© 2016 日本聴覚医学会
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