AUDIOLOGY JAPAN
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聴性脳幹反応第VI, VII波に対する検討
桜井 淳市川 銀一郎江渡 篤子井沢 浩昭斎藤 秀樹
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キーワード: ABR VI波, VII波
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1990 年 33 巻 1 号 p. 43-47

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抄録
ABR VI波, VII波についてその性質, 出現率, 安定性について検討した。
VI波の平均反応閾値は自覚閾値上42dB, VII波は60dBであった。
VI波の出現率は自覚閾値上60dBで78%, 80dBで90%, VII波は自覚閾値上60dBで52%, 80dBで65%であった。 またVI波の平均ピーク潜時は自覚閾値上60dBで7.3±0.2msec, 80dBで7.2±0.2msec, VII波は自覚閾値上60dBで8.9±0.3msec, 80dBで8.8±0.3msecであった。 VI波, VII波に関するIPLとI-V IPL, III-V IPLと比較したところVI波は標準偏差0.2msecでV波とほぼ同等であった。
今回の検討ではVI波は臨床応用できる可能性が高いが, VII波は臨床応用は難しいと思われた。
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© 日本聴覚医学会
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