AUDIOLOGY JAPAN
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聴性定常反応の反応検出法について 位相スペクトル解析とspectral amplitude法の比較
青柳 優喜連 照夫金 慶訓鈴木 豊布施 健生小池 吉郎
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1992 年 35 巻 6 号 p. 652-658

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抄録

聴性定常反応の反応検出法の感度について検討することを目的として, 正常成人10名と正常幼児10名を対象として覚醒時と睡眠時に正弦波的振幅変調音による聴性定常反応 (AMFR) を検査した。 刺激音は搬送周波数1kHz, 音圧50dBnHLとし, 変調周波数を20-200Hzに変化させてAMFRを記録し, 視覚的波形判定, 位相スペクトル解析, 及びBatraの方法, 即ち反応周波数成分波形の振幅と雑音レベルを比較する方法 (spectral amplitude法) による判定結果について比較検討した。 視覚的波形判定と比較して, 位相スペクトル解析, spectral amplitude法とも明らかに感度は高かった。 又, spectral amplitude法より位相スペクトル解析の方が若干感度が良かったが, 反応検出の感度を上げるには, 位相スペクトル解析とspectral amplitude法の併用がよいと考えられた。

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