AUDIOLOGY JAPAN
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近年発生した先天性風疹症候群の臨床的検討
佃 朋子工藤 典代
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1999 年 42 巻 6 号 p. 682-688

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抄録

母体の風疹感染が原因と思われた難聴例20例につき報告した。 患児は1982年から1997年に出生しており, 風疹流行に伴い1987年前後に集中していた。 母体は妊娠2ヵ月から7ヵ月に風疹に罹患していた。 三主徴については, 3例は白内障, 動脈管開存症を合併しており, その他の17例は難聴のみであった。 難聴の程度は, 妊娠初期の感染ほど高度であり, 妊娠4ヵ月以降の罹患例では聴力に左右差がみられ, 一側性難聴も3例あった。 患児の難聴の程度を確実に診断するためには, 正確な聴力検査の可能となる学齢期までは経過観察を行う必要があると思われる。 先天性風疹症候群の予防には, 風疹ワクチン接種の徹底と, 妊娠前の抗体検査が重要と思われる。

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© 日本聴覚医学会
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