AUDIOLOGY JAPAN
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骨導語音聴覚検査の基準レベルの検討
松平 登志正伊保 清子浅野 和江岡本 牧人
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2004 年 47 巻 4 号 p. 228-233

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抄録

耳科学的正常者を対象に, 三種類の聴覚検査用骨導受話器の骨導語音了解 (聴取) 域値に相当する振動の力のレベルを求め, IEC 60645-2 (1993) の基準レベルおよびJISTI201-2 (2000) が勧告する暫定基準レベルと比較した。3受話器ともJISの勧告値に近い値が得られたが, 受話器問に3~4dBの有意差 (p<0.05) が認められた。受話器間差の主な原因として, 周波数特性の受話器間差と1受話器については高音域の気導放射音の発生が考えられた。骨導語音聴力レベルの基準値を規定するには受話器の周波数特性を規定するか, 受話器ごとの基準レベルの設定が必要と考えられた。

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© 日本聴覚医学会
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