AUDIOLOGY JAPAN
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蝸電図検査
原 晃和田 哲郎
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2008 年 51 巻 1 号 p. 45-53

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抄録

音刺激により生じた内耳及び蝸牛神経由来の電気的反応を, 鼓室内あるいは外耳道深部に電極をおいて検出する方法が蝸電図検査 (Electrocochleogram, ECochG) である。誘発される電気現象の構成成分として蝸牛マイクロホン電位 (CM), 加重電位 (SP), 蝸牛神経複合活動電位 (CAPまたはAP) があり, 音刺激からおおよそ3msec以内に認められる。聴性脳幹反応 (ABR) に比べ, 電極留置にやや煩雑な面はあるものの, より蝸牛近傍の情報が得られ, 病態の理解・診断に有用である。
本稿では蝸電図検査の意義, 検査法, 適応について概説した。

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© 日本聴覚医学会
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