AUDIOLOGY JAPAN
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Print ISSN : 0303-8106
心因性難聴の聴力検査
立木 孝
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2008 年 51 巻 4 号 p. 253-262

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抄録

心因性難聴の聴力検査には, 1) 純音オージオメトリー 2) 自記オージオメトリー 3) 他覚的聴力検査の3者が必要である。ただこの中で, 3) の他覚的聴力検査については, 本紙の他の著者の総説の中で詳細に述べられているので, ここでは省略することにした。ここでは1) 純音オージオメトリー 2) 自記オージオメトリーの2者について総説する。
心因性難聴では, 純音オージオグラムの“閾値”は真の閾値ではない。しかし“でたらめ”でもなく, 内在する“大きさの感じ (loudness)”によってきめられる。従っていろいろの現象がでたらめではなく, ある傾向によって定められて行く。ここが本症の診断で重要な点である。自記オージオグラムも, 閾値 (きこえる, きこえない) ではなく, ある“大きさ (loudness)”を目当てに記録が行われるので, 断続音は断続条件によってレベルが上昇していく。これが心因性難聴の診断に大きな役割を果たすことになる。本稿はそれらを中心に解説した。

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