肺がんCT検診にて低線量化が普及しない原因のひとつに低線量による画質の劣化がある。そのため低線量CT画像の特徴を通常線量CT画像と比較することで明確にして、低線量肺がんCT検診画像に適した再構成フィルタ関数の選択について視覚的ノイズ量と空間分解能を考慮して検討した。低線量肺がんCT検診画像は広いウィンドウ幅でも高い画像ノイズが視認され、直径 5 mm、CT値差100 HU程度の結節検出には画像ノイズが大きく影響する。したがって、検出目標を十分に分解できる解像度を確保した上で、低線量において増加する画像ノイズを抑制できる再構成フィルタ関数を選択することで画質改善が可能となる。