20 巻 (2010) p. 185-196
本研究の目的は, 身体動作中の筋疲労を定量的かつ詳細に評価するため, 中枢性・末梢性の筋疲労を考慮した筋骨格モデルの開発を行うことである. 運動の意志から筋の活性度を経て筋張力を発揮するまでの筋の力発揮特性を計算論的に表した筋疲労モデルを構築した. また, モデルのパラメータ同定法について検討し, さらに筋疲労を考慮した評価関数と最適化計算法を組み込んだ筋骨格モデルを構築した. これらのモデルより得られる疲労特性を先行研究による筋疲労実験結果と比較し, その妥当性を確認した. また, ペダリング運動の計測を行い, 従来モデルと筋張力の推定精度を比較した結果, 提案筋骨格モデルの方が全体的に推定精度が向上していた.