20 巻 (2010) p. 21-30
ボールバウンシング動作は種々の球技で用いられるスキルであり, 運動協調性を評価する上でも有用な動作課題とされている. しかし, その動作速度や熟練度の違いを運動学的, 電気生理学的な指標から検討した研究はほとんどみられない. そこで本研究では, 熟練度の異なる被験者に対して3つの異なる速度条件でボールバウンシング動作を実施させ, 運動学的, 電気生理学的データの変化を捉えた. その結果, 動作速度の増加に伴い関節の角度変位量と筋活動様相の関係性が変化し, またその変化様相は熟練度によって異なっていた. これらの速度条件による変化や熟練度の相違は制御戦略の違いを表しており, 熟練群は各速度条件に対して合目的的に関節スティフネスを調節していることが示唆された.